絶対、復讐してやると誓った。
  この理不尽な世界に、そして、元凶である国家に。
 
 
 
 
 
 
 
         Syamphony hatred 1
 
 
 
 
 
 
  グランディス軍少尉のソニック・ランバードは、今日も戦争に駆り出された。
  無論、単独での行動ではない。ちゃんとチームを組んである。
 
  「おーい! ヴァン! スティーブ! ケイン! 出撃だ!!」
 
  名を呼ばれると共に現れた3人も、ソニックと同じ小隊のメンバーだ。
  国境を目標に戦闘機を飛ばす。
 
  「ケイン。今回の敵数は分かるか?」
 
  ケイン、と呼ばれた少年は何かしら手元のボタンを叩きながら返事を返した。
 
  「今見てるよ。まあ、ざっと見積もって40か50機じゃない?」
 
  「んじゃ、一人十機だな。一機でも逃がす奴が居たら、その時点でそいつがターゲットだ。」
 
  不謹慎とも言えるジョークを飛ばすのは、小隊中二番目の年長者、スティーブ・ダナウェイだ。年は28だとか。
 
  「そろそろ目標地点に着くな。気抜くなよ」
 
  各員に呼びかけるのは、最年長者のヴァン・レムデーカンだ。
  白髪や口調から、かなり老けてそうだが、まだ32だ。
 
  「各員散開! 健闘を祈る!!」
 
  ヴァンの号令と共に、4機の戦闘機が散る。
 
  「雑魚どもが! 軽く堕としてやる!!」
 
  スティーブがいきなりミサイルを発射する。
  それは、見事に敵戦闘機に命中した。
 
  「ノルマの十機達成!! なんならお前の分も堕としてやろうか? ケイン」
 
  「余計なお世話だよ」
 
  スティーブとは違い、ケインは上手く敵機の急所に当てて倒していく。
 
  「はい。こっちも十機撃墜。そっちはどう? ソニック」
 
  「こっちも順調だ! 今八機撃墜」
 
  「何だ遅いな。こちらはとうに十機堕としたが?」
 
  「うっ、うるせー! 十機堕とせない訳じゃないっての!!」
 
  「それはどうかな?」
 
  意地の悪い笑みを浮かべるスティーブ。
  ソニック機の前方の機体に照準を合わせる。
 
  「あーーーーっ!!! テメー! スティーブ! 俺の獲物だったんだぞ!!」
 
  「知るか。モタモタしてたお前が悪い。」
 
  「あぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・九機撃墜かぁ・・・・」
 
  こんな不毛なやりとりを繰り返すメンバーが、あの凶
  悪な計画を実行するとは、誰も想像しなかった。






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